不正咬合の原因(Etiology of maloclusion)2

不正咬合の原因(Etiology of maloclusion)2

たとえば指を吸うことによって不正咬合がおこることがありますが、これなどはしつけと心理的なアプローチなどで比較的除去しやすい問題です。しかし成長の型が特殊なものではその排除が困難でせいぜい抑制するか、良い面になんらかの助勢をする方法がとれればよしとしなければなりません。

元来矯正治療は個体の発育成長の線に沿って治療してゆくのが最も理想的な治療法と考えられるので、成長発育の型のいかんはその治療全期を通じて、また治療後においても大きな影響を及ぼします。

不正咬合の原因を探求することはきわめて困難な問題で、個々の不正咬合患者を単に観察するのみではごく一部のものを除いてその原因を把握することはほぼ不可能です。また実際問題として、原因不明の原因による不正咬合と言わざるを得ない症例にあうことも多くあります。

しかし前述のような理由から、私たちは矯正学の進歩のためには原因探究に全力を尽くさねばならないと同時に、たとえ原因不明であっても治療を行わなければならない立場にあります。

不正咬合の原因は次の3つのカテゴリーに分けて考えるのが便宜です。
すなわち、

遺伝的原因
環境的原因–先天的原因、後天的原因

です。

遺伝的原因とは精子細胞と卵子細胞の結合すなわち受胎時にすでに決定されるいわゆる遺伝子の作用によるものであり、先天的原因とは受胎以後、個体発生すなわち胎生中に生じたいろいろの原因によるものです。

また後天的原因とは出生後の環境的な原因によるものであって、それはおそらく無数であり測りきれるものではないでしょうが、歯科医師としては比較的検索が容易なものです。とくにこの環境的原因によるものを全身的と局所的なものに分けた場合には後者が最も発見容易です。

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